ヨシオカ トシハル
Toshiharu Yoshioka
吉岡 敏治 所属 森ノ宮医療大学大学院 保健医療学研究科 保健医療学専攻 森ノ宮医療大学大学院 保健医療学研究科 医療科学専攻 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1998/05 |
形態種別 | 学術研究論文 |
標題 | Overview of evacuation and transportation of patients following the 1995 Hanshin-Awaji
earthquake (1995年の阪神・淡路大震災発生後の患者転送の概要について) |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | J. Emerg. Med |
巻・号・頁 | 16,439-444頁 |
著者・共著者 | 共著者:H.Tanaka, A.Iwai, J.Oda, Y.Kuwagata, T.Matsuoka, T.Shimazu, T.Yoshioka, |
概要 | 阪神・淡路大震災発生後の15日間に、被災地内外の95病院に入院した全患者6107症例のカルテを閲覧し、その病態と被災地内外の病院への収容状況を検討した。災害地域の病院48病院と周辺地域のバックアップ病院47病院から収集して、遡及的にレビューした。 把握できた6107症例のうち、クラッシュ症候群187例(50%)、クラッシュ症候群以外の外傷702症例(26%)、疾病患者1401症例(41%)の合計2290症例(38%)が被災地外のバックアップ病院に収容された。 2290症例のうち1741例(76%)は被災地内病院からの転送で、549例(24%)は直接、被災地外病院に収容された。転送のピークは当初の4日間で、輸送手段は家族による自家用車での転送が最も多く、救急車は26%の症例でしか使用されておらず、ヘリコプターは最小限しか使用されていなかった。集中治療室患者と非健常介護患者の割合をバックアップ病院に移転した割合には顕著な差はなかった。外傷およびクラッシュ症候群の死亡率は、被災地内病院で有意に高かった。 これらの結果は、既存の緊急医療サービスシステムがこの都市直下型地震では十分ではなかったことを示唆している。 |