ヨシオカ トシハル   Toshiharu Yoshioka
  吉岡 敏治
   所属   森ノ宮医療大学大学院  保健医療学研究科 保健医療学専攻
   森ノ宮医療大学大学院  保健医療学研究科 医療科学専攻
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 1998/06
形態種別 学術研究論文
標題 気道熱傷モデルと一酸化窒素(NO)吸入療法
執筆形態 共著
掲載誌名 熱傷
掲載区分国内
巻・号・頁 24(2),47-61頁
著者・共著者 共著者:小倉裕司、島津岳士、Basil A.Pruitt、吉岡敏治、田崎 修、田中 裕、杉本 寿
概要 気道熱傷の重症度は暴露される煙の性質、吸入量、煙の肺への接触時間の3因子によって決まる。大阪大学特殊救急部とテキサス大学の外科研究室は長年、交流があり、大型動物を使った実験は米国で行われてきた。この研究は、歴代留学生が確立した羊の気道熱傷モデルを用いて、気道熱傷に対する一酸化窒素(NO)吸入療法の効果を検討したものである。NO吸入により、気道熱傷に伴う気道炎症、肺浮腫の軽減はみられなかったが、NOは選択的肺血管拡張作用を有するため、煙吸入後の肺高血圧症および低酸素血症の改善が得られた。またNO吸入により、低VA/Q領域(0<VA/Q<0.1)への血流の著しい増加がみられたが、真性シャント、高換気低血流領域はともにほとんど変化が認められず、気道熱傷では、NO吸入を行っても酸素化能の改善につながる血流の移行が起こりにくいと考えられた。.一般にN0吸入の効果が最も期待できるのは静水圧上昇に伴う肺水腫や真性シャント主体のV4/Q分布を有する急性肺傷害であり、肺血管透過性亢進に伴う肺水腫や低VA/Q主体のVA/Q分布を有する急性肺傷害ではNO吸入の効果は期待しがたいと考えられる。
本人担当分:研究計画、データの採取、論文作成補助